
抜⻭と言われたその⻭
残せるかもしれません
精密根管治療とは
「根管」は歯の神経や血管を覆う管で、歯の中心部から歯の根まで伸びています。そのため、神経に感染が起こった場合は、根管を通して歯の根にも感染がおよびます。これを放置すると歯の根で炎症が起こって抜歯に至ることもあるので、根管内を洗浄する根管治療が必要となります。
しかし、根管は非常に細く形状も複雑なので、治療には高い精密さが要求されます。当院は、マイクロスコープという設備を導入しており、根管内を微細な部分まで目視しながら、感染部位を徹底して除去することができます。
精密根管治療の特徴
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Point01
マイクロスコープ
マイクロスコープを使うと、治療対象部位を数十倍に拡大して見ることができます。そのため、細くて複雑なため肉眼で見ることが不可能な根管内部の感染除去に役立ち、再治療の予防に貢献します。
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Point02
ラバーダム
根管治療中にお口の中の唾液が流れ込むと、唾液と一緒に細菌も根管に侵入します。それを防ぐために、当院ではラバーダムというゴムの膜で治療部位以外を覆ってから治療を進めています。
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Point03
専用の治療器具
マイクロスコープ専用の治療器具は柄が長くできていて、その分作業距離を長く保てるようになっています。専用の器具はさまざまなメーカーから出されているものの中から選び抜いたものを使用しています。
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Point04
ニッケルチタンファイル
「ファイル」は根管内の感染除去に使う針状の器具で、根管の形状に沿って屈曲する性能が求められます。当院は柔軟性が高いニッケルチタンファイルを使用することで、治療の精度を上げています。
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Point05
MTAセメント
MTAセメントは、歯の神経を物理的に保護し、細菌感染を防ぐことにも役立ちます。生体親和性が高いので異物反応が起きにくいですし、歯を削る量も少なくできるなどメリットが豊富です。
精密根管治療のメリット・デメリット
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Merit
メリット
- 抜⻭をすすめられた場合でも⻭を残せる可能性が生まれます
- 精密な虫⻭治療のための再発防止に繋がります
- 密着性の高い被せ物と組み合わせることで、噛む感触も天然⻭と近くなります
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Demerit
デメリット
- 複数回に渡りご来院いただくことがあります
- ⻭の根が複雑だった場合、治療が難しくなる恐れがあります
精密根管治療の症例紹介
精密根管治療
マイクロエンドの症例

Before

After
主訴 | 他院で抜歯と言われたので本当に抜歯か診てほしい。 |
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診断名 | 慢性根尖性歯周炎+分岐部パーフォレーション(穿孔) |
年齢・性別 | 37歳 女性 |
治療期間・回数 | 2ヶ月 6回 |
治療方法 | マイクロスコープによる精密根管治療 MTA使用 |
費用 | 根管治療 100000円 グラスファイバー支台築造 10000円 PFM 100000円 (全て税抜) |
デメリット・注意点 | 既根管治療歯は過度な咬合により歯根破切のリスクがある |
備考 | 術後のレントゲン写真は、根管充填後10年経過のものになります。病変も綺麗に消失しています。 |